「岐路」 |
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私にとって唯一の道だった。 正しいと信じて、ひたすら走り続けていた。 暗闇の中、道に終わりは見えなかった。 だけど今 背を押すものがふと消えて、 私はつまづき立ち尽くす。 進むべき道はどこにある? 見失った? 途切れてしまった? それとも 最初から道など無かったのか? 私はどちらへ向かえばよいのか。 どこを目指していたのか。 どうやって進んできたのか。 それさえもわからない。 標のない分岐点。 道は無数に枝分かれして 私は迷い立ち尽くす。 光は何処か? 希望は何処か? 目的地は何処か? 今の私にはわからない。 何も見えない。 どこへも行けない。 選べない。 ―――・・・・・ それならば しばし立ち止まっていよう。 往くべき道が拓くまで。 焦って崖を踏み外さぬよう 早まって道を誤らぬよう とどまることもきっと必要。 ゆっくり探してゆこう。 道は必ずある。 私はもう 孤独ではないのだから。 |
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END |
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自分の思いをキャラに代弁させるのが創作の原点である事を思い出しました。![]() |