「殺意」        




救いたくて救えない奴がいた。

だから『救える者』になろうと決めた。

そして救いたい奴に出会った。

誰かをコロシタイなんて思った事も無かった。



だけど今はコイツが憎い。

コイツはオレの敵じゃない。

だけどアイツを傷つけた。

そして今でも苦しめてる。

コイツが存在する限り、アイツは救われない。

オレはアイツを救いたい。

救う為にコロシタイ。

オレがこの手で。



なのに

オレにそれだけの力は無い。

そしてアイツにはその力がある。

運命の皮肉。

救いたい相手をまた救えない。



復讐の名のもとに戦うアイツは止まらない。

そして傷つき血を流すのは

コイツの仲間じゃなくて

アイツの心。

それでも

ヤメロとは言えない。

オレにそんな資格は無い。



コイツの死がアイツの望みなら

せめて

オレがコロシタイ。



これ以上アイツの手を憎悪の血で汚したくない。

アイツの心を死の暗闇で翳らせたくない。

このまま地獄まで堕ちそうなアイツを救いたい。

だからオレが。




         
 
「そいつを殺したら、オレがお前を殺るぜ」              





そして次には 


オレ自身を 






───
殺す


 



          
END



レオリオの例のセリフをレオクラ妄想モードで
深読みした結果ですな(^^;)